映画は死んだのか!?
李仁古の勝手に映画評論!
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2024.11.23
02:30
男たちの挽歌
原題
英雄本色
監督:ジョン・ウー
脚本:ジョン・ウー
製作:ツイ・ハーク
製作総指揮:ウォン・カーマン
撮影:ウォン・ウィンハン
編集:カム・マ
音楽:ジョセフ・クー
主演:ティ・ロン
チョウ・ユンファ
レスリー・チャン
ストーリー
香港の幹部であるホー(
ティ・ロン
)には弟のキット(
レスリー・チャン
)がいる。キットは大学を卒業し、刑事になると言い出した。ホーは今度の取引を最後に足を洗うと決意する。それを惜しむ相棒のマーク(
チョウ・ユンファ
)。しかしホーの決意は固く、舎弟のシン(
レイ・チーホン
)と最後の取引に向かうが……。
『レッドクリフ』
で有名な
ジョン・ウー
監督の出世作となった本作。正直僕の中では
香港映画=ジャッキー・チェン
というのが出来上がっていて、それ以外は面白くないみたいな感じになっていたのですよ。でもこの映画を見て、
衝撃を受けましたね
。なんと言っても、アクションも良かったが
ストーリーが良かった
。熱き男たちの
絆
を描いていて、見ていて本当に
熱い
んですよね。特に中盤の駐車場でマークとホーが再会するシーンが
熱い
! 正直僕はこのシーンで
泣きました
。共感する人がいるかどうかは分かりませんがね。それでも僕はホーとマークの
熱き友情
に泣きましたよ。この映画は他の映画と違って、アクションだけではなくこういう
ドラマ
もあって良いんですよね。
もちろんドラマも良いのですが、アクションも
良い
んですよ。マークがホーの敵討ちに行くシーンなんか
超カッコイイ
ですし、演出もこだわってるんですよ。知ってる方もいると思いますが、バイオレンス映画の巨匠とも言われている
サム・ペキンパー
監督の演出と
凄く似てる
のです。
スローモーションの使い方
がね。僕は
“ペキンパーショット”
と呼んでいるのですが、説明しましょう。
主人公が銃を撃つ→
スローモーション
で敵が撃たれて倒れていく→映像が変わって主人公が他の敵に向かって撃つ→映像が戻って
再び
スローモーションで敵が倒れていく
この一連の流れを僕は
“ペキンパーショット”
と呼んでいて、これを
ジョン・ウー
監督がやっているんですよね。少し
アレンジ
されてはいますがね。とにかくこのアクションシーンは
「カッコイイ!」
の一言。今や主流となっている
二挺拳銃
も
この作品で人気が出た
んですよ? けして
『マトリックス』
が最初ではありません。そこを間違っては困る。
アクションに話を戻します。アクションの撮り方は
サム・ペキンパー
監督と似ています。あとは二挺拳銃をふんだんに使った銃撃戦が良いですね。まあ、二挺拳銃は主に
チョウ・ユンファ
の仕事なんですけどね。ホーの仇討ちに行く時と偽札の原版を奪う時は
ベレッタM92F
と
ブローニング・ハイパワー
の組み合わせだったし、ラストでは
ベレッタM92F
と
ミニウージー
の組み合わせだったし。おそらくアジア人でもっとも二挺拳銃の似合う役者でしょうね。
アクションと言えば、ラストの銃撃戦はちょっとおかしなシーンがあるんですよね。右足を負傷してぎこちない歩き方をしていたマークがラストで
普通に走ってる
のですよ。「まるで
『ユージュアル・サスペクツ』
のラストじゃねぇーか!」って感じですよね。まあ、そんな事言ったら銃器の装弾数を
無視
してるところもあかしくなっちゃいますけどね。あと、アクションではないですが、キットが怒ってガラスを叩き割るシーンもそうですよ。殴って怪我したキットが次のシーンで包帯を巻かれてるのは分かるのですが、
何故か裸
というね。まあ、そういうちょっと「あれ?」って感じのシーンがありますよ。
それでもこの映画は確実に
傑作
です。個人的には
ジョン・ウー
監督の
最高傑作
と考えてます。その後も
熱き男の絆
を描いた作品を撮りましたが、これ以上のものはないなと思います。
あっ、そうそう。この
『男たちの挽歌』
がなんと
韓国リメイク
が決定したそうです。内容までは分かりませんが、期待はしない方がよさそうですね。
傑作を越える傑作はない
でしょうし。
とにかく、何度も見たくなる傑作でした。
オススメ度
★★★★★
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