映画は死んだのか!?
李仁古の勝手に映画評論!
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2024.11.22
22:45
ディパーテッド
原題
THE DEPARTED
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ウィリアム・モナハン
オリジナル脚本:アラン・マック
フェリックス・チョン
製作:マーティン・スコセッシ
ブラッド・ピット
ブラッド・グレイ
グレアム・キング
製作総指揮:G・マック・ブラウン
ダグ・デイヴィソン
クリスティン・ホーン
ロイ・リー
ジャンニ・ヌナリ
撮影:ミヒャエル・バルハウス
編集:セルマ・スクーンメイカー
音楽:ハワード・ショア
主演:レオナルド・ディカプリオ
マット・デイモン
ストーリー
ボストン南部にある通称“サウシー”という街で警察は街を牛耳るマフィアのボス、フランク・コステロ(
ジャック・ニコルソン
)を逮捕しようと、クイーナン(
マーティン・シーン
)警部はビリー・コスティガン(
レオナルド・ディカプリオ
)に潜入捜査をさせる。
一方のコステロも警察にコリン・サリバン(
マット・デイモン
)を送り込んだ。
まず本作は
トニー・レオン
と
アンディ・ラウ
が共演した香港映画の
『インファナル・アフェア』
の
リメイク
です。そして
2006年度
のアカデミー賞を総なめした映画です。でも僕は……
好きじゃないです
はっきり言って僕は
大嫌い
です。「なにが?」と聞かれたら
「全部」
って答えますよ。未だにこの映画がアカデミー賞を受賞した事が信じられない。
まず、オリジナルの
『インファナル・アフェア』
の良さが
全く生かされてなかった
。潜入捜査という
ばれる
か
ばれない
ギリギリのラインに立たされる訳ですから、当然
緊迫したシーン
は重要となってくる訳で。それがないと見てる側は普通の警察ドラマになってしまう。そして、それがほとんどない。一番の原因は
ジャック・ニコルソン
でしょうね。別に嫌いだから言ってる訳ではなく、彼が出ると緊迫シーンがぶっ壊れるんですよね。映画館の場面とか、誰がマフィアの犬かビリーが探るシーンなのにいきなりあれが出て緊迫もくそもないですよ。まぁ、おおいに笑わせてもらいましたが。しかも噂では全て彼のアドリブだとか。それが本当なら監督の
マーティン・スコセッシ
はなにやってるんだよ。しかも取引の場面ではケータイは回収せずに電源を切るように言うだけ。いやいや、そこまで意識しているなら回収しないとおかしい。せっかく
ジャック・ニコルソン
も顔をしめているのに。オリジナルはやってるんだからさ。
変な場面といえば、コリンが警察学校を無事に卒業する場面で警察関係がたくさんいる中、マフィアの大物コステロが車から見る。そこまではよかったのですが、コリンがコステロの車を見つけて
駆け寄るのですよ
。いやいや、ばれたらそこで映画終わっちゃうよと見る人を冷や冷やさせる場面があるのですが、実際いらないでしょ。多分あそこでこの映画の評価は決まりましたね。
あと、個人的にはマフィアの一人に見えないんですよね、
レオナルド・ディカプリオ
。なんかただ、眉間にしわを寄せてるだけって感じがして(^^;
彼はもっと信念に燃える男が合うと思うんですよね。とは言っても彼の作品あまり見てないのですがね(数えたら
『インセプション』
と
『ギルバート・グレイプ』
の3つしか見てなかった)。マフィアと言ってもこの映画の場合、マフィアより
ギャング
の方が合ってる気がしますがね。構成員が少ないこと、少ないこと。ホントに街を牛耳ってるのか疑わしい。オリジナルは適度に見た事ない顔が出てくるから組織の大きさが分かったのだが。
一方の
マット・デイモン
はインテリな感じだったから違和感なかったです。オリジナルで
アンディ・ラウ
がやってましたが、やはり彼も頭がいいからどんどん昇進していきますしね。
まぁ、個人的に2人より印象に残ったのが、ディグナム役を演じた
マーク・ウォールバーグ
ですね(^-^)
常に相手を見下した態度で、ずっと「ファッキン~」って言ってるし。むかつく奴なんですが凄く印象に残りましたね。彼はその甲斐もあって助演男優賞に輝きましたし、その後は
『ザ・シューター』
というサスペンスアクションの主役に抜擢されましたし。しかもオリジナルには出てこない新キャラ。でも必要かと聞かれたら微妙ですね。
そうそう。オリジナルで印象に残るのはやはり画面いっぱいの広がる青空。ビルの屋上で密会する場面は本作にもあるのですが、なんとも微妙。古めかしビルは雰囲気があっていいのですがあいにくの空模様だし。個人的な解釈は
潜入捜査
という極限状態を和ませてくれるのがあの
青空
だと思うのですよ。なので、青空も重要だったと思うのですがねぇ。
そして、オリジナルで
アンソニー・ウォン
が演じた上司役の
マーティン・シーン
の落下シーンが
深作欣二
監督の
『仁義の墓場』
のラストとそっくり過ぎだろ! 血の描写とかまったく一緒だし。やっぱり、タクシーの上に落ちてほしかった。
ホント、演出も脚本も好きになれない作品でした。出てる役者が無駄に豪華だった気がしてならないですね。なにやら続編も出るらしいですがどうなる事やら。
オススメ度
★☆☆☆☆
この1点は
マーク・ウォールバーグ
のおかげです。
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