本作はゾンビ映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督の代表作『ゾンビ』(原題がDAWN OF THE DEAD)をリメイクした作品です。傑作とも言えるあの『ゾンビ』に新しく息を吹き込むのは新人のザック・スナイダー監督。そしてゾンビたちも新しくなり、『28日後…』同様、走るゾンビになっている。まぁ、斬新でいいですよね。今までのノロノロゾンビと比べて迫力も出ますし。しかしそれよりも、本家の『ゾンビ』を本当にリメイクしたのか!? って言いたいですね。 ストーリー展開は全然違うし、やけに登場人物が多いし、素人が簡単に頭を一発で撃ち抜くし。「お前、それじゃゲームじゃねぇか!」って突っ込みたくなりますよ。てかこんなに簡単に頭撃ち抜けるなら誰も死なないと思うのだが。特に下水道のシーンは足を骨折していても大丈夫だと思うの僕だけだろうか? さて話を戻し、所々オリジナルと同じ演出があるのですがいまいち感情移入が出来ない。例えば、 オリジナル スコット・H・ラインガーのロジャーがゾンビに噛まれて、ゾンビになるシーン。それを側で見守っていたケン・フォーリーのピーターが切ない表情で撃つ。これは、前半にナイスコンビを見せていたおかげでピーターの気持ちがよく分かる。しかしリメイク版では生存者の中の一人に噛まれた父親を発見し、ケネスが撃ち殺すシーン。なんかケネス役のヴィング・レイムスがやり切れない表情をするが、いまいち感情移入できない。いや、全く感情移入できやしない。ホント、オリジナル良さが全く出ていない。